北日本新聞掲載『くらしの法律Q&A』

SNSに送金バイトの勧誘・・・絶対だめ 法改正で犯罪に

2026.09.14

北日本新聞掲載 2026年9月12日

執筆者:青島 明生 弁護士

先日SNSで「銀行口座に入ったお金を転送するだけで日給10万円」「スマホ1台で即日入金」というバイトの勧誘がありました。このバイトに応じても大丈夫でしょうか。

世の中に「絶対」はないと言われますが、これは絶対応募してはいけません。それは、本年7月10日に施行された犯罪収益移転防止法の改正で、正当な理由のない送金バイトは、2年以下の拘禁刑か300万円以下の罰金、またはその両方が科される犯罪とする規定が創設されたからです。

匿名・流動型犯罪グループ(匿流)による被害がマスコミやネットニュースなどで連日報じられ、各地で多くの被害が起きていることはご存じだと思います。このような犯罪では、預貯金口座などの金融サービスを悪用する手口で巧妙に摘発を免れているとみられるため、この法改正が行われました。

なお、送金に限らず、SNSを通じたアルバイトや仕事の紹介では、相手が誰なのかを知ることが難しいものです。本名や住所がわからないと、連絡を絶たれた場合に追求のしようがなくなります。警察への被害届や裁判などの法的手続きを取ることも困難となり、泣き寝入りせざるを得なくなってしまうので、特に注意が必要です。

また、先にこちらの連絡先や身元を提供するよう求めてくることが多く、それにより親族に対しても危害を加えると脅されるケースもあります。闇バイトなどの犯罪に巻き込まれて抜けられなくなる危険性が高く、応募してはいけません。

そもそも、うまい話には絶対に裏がある、と肝に銘じ、避けるべきでしょう。