北日本新聞掲載『くらしの法律Q&A』

契約更新されず「雇い止め」に-相応の理由なければ無効

2018.04.14

北日本新聞掲載 2018年4月14日

執筆者:春山然浩弁護士

1年間の契約で会社に雇われ、これまで5回、契約を更新しました。しかし会社から、ことし3月の契約終了をもって更新をしないと言われ、そのまま退職させられました。契約が更新されなかったことを受け入れるしかないのでしょうか。

会社が契約更新を拒む、いわゆる「雇い止め」についての相談ですね。結論としては、引き続き労働契約に応じるよう求めることができる可能性があります。

契約期間が仮に1年間と決まっている労働契約(有期労働契約)でも、これまで契約が更新され、担当業務も引き続き存続するといったケースでは、労働契約法上、会社が契約更新を拒むには相応の理由が必要です。そのような理由がないときは、労働者が契約更新を申し込めば雇い止めは無効となり、その結果、労働契約が継続することになります。

ですから、あなたが働き続けたいなら、雇い止めの無効を主張して契約更新の申し込みをするべきですし、裁判所などでの手続きもあります。ただ、契約更新の申し込みは遅滞なく行う必要があるとされていますので、契約継続を望む場合はできる限り早く弁護士にご相談ください。

ことし4月以降、有期契約でも法律の条件を満たした場合、会社に申し込めば定年まで働ける契約(無期契約)に転換できるようになりました。「無期転換ルール」と言います。主な条件は①1回以上の契約更新②通算契約期間が5年超(満5年では駄目)③契約期間の終了までに無期契約の締結を申し込むこと-です。

このルールは2013年4月施行の改正労働契約法で導入されましたが、通算契約期間が5年を超えることが条件なので、実際に無期転換の申し込みができるのはことし4月からになります。

もしかしたら無期転換ルールによる無期転換の申し込みをさせないため、会社が3月末をもって雇い止めをし、それによって契約更新できなかった方がおられるかもしれません。このような雇い止めは、無期転換ルールの適用逃れだとして、裁判所で無効と判断される可能性があります。このような場合についても、できる限り早く弁護士にご相談ください。